投資分析
その不動産投資が損をしないか? 危険度は? 効率的か?
不動産投資を分析するのは、容易ではないと思われがちですが、非常に便利で分かりやすいのが5つの利回りと2つの安全指標と呼ばれるものです。
1.5つの利回り
①表面利回り・単純利回り・グロス利回り
②実質利回り・純利回り・ネット利回り・NOI利回り・キャップレート・総合還元利回り・FCR
③キャッシュフロー利回り(ROA)
④自己資金利回り・CCR・ROI
自己資金利回り = 手取り収入(キャッシュフロー) / 初期投資自己資金
投資した自己資金に対して、どれくらいの手取り収入があるのかをみるためのものです。
投資するからには、何とかこの利回りを高めたいものです。
ROIとは、Return On Investmentの略で、投資収益率を表します。
自己投下資本に対して、キャッシュフローがどれだけあるかを見る指標です。
「自分が出したお金に対し、何%の見返りがあるか?」を求める指標です。
CCRとは、Cash on Cash Returnの略で、自己投下資本に対してキャッシュフローがどれだけあるかを見る指標です。
「自分が出したお金に対して、償却前・返済後正味利益がどれだけあるか?」を求める指標です。
つまり、不動産投資においては、「ROI=CCR」という認識が一般的で、同じ意味で使われます。
⑤返済割合
2.2つの安全指標
次にこの不動産投資が安全か?破綻しないか?
その目安となるのが、この2つの安全指標です。
①返済倍数・DCR
返済倍数 = 営業純利益(NOI) / 年間返済額(ADS)
年間の返済額に対して、何倍のNOIがあるのかを見る指標です。
数値が高いほど安全度が高いということになり、1を下回ると破綻する可能性が高いということになります。
DSCRとは、Debt Service Coverage Ratioの略で、ローン返済の安全性を見る指標で、DCR・DSCとも呼ばれます。
返済(Debt Service)を利益(NOI)がどれだけカバーしているかを見る指標で、NOIがローン返済額に対して同じかそれ以上なら、1以上となり、その不動産からの利益のみで返済できることになります。
つまり、貸し手が非常に気にする指標といえ、通常、銀行は1.2に満たないと予測される場合は、融資を行わないと言われています。
この利回りと呼ばれるものは、その投資の価値、収益、バランスをはかるものです。